地下水・温泉・地盤環境調査

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温泉開発調査

温泉とは

【温泉の果たす役割】

日本において「温泉」は一大文化といわれるまでの成長を遂げています。温泉は、痛みや切り傷に対する効能や運動浴によるリハビリ等の湯治に代表されるような身体的な効能はもちろん、現在のストレス社会で疲れた心を癒すというような心理面での依存度もまた非常に大きいといえます。

【温泉法という法律】

日本には「温泉法」という法律があり、この法律に規定されている温度あるいは含有成分の基準を満たす水が地中より湧出すれば、申請して温泉として正式に認可されます(事前に温泉を開発するための掘削申請が必要です)。
温泉の品質は、温泉法に規定されている「泉温」「泉質」の2つに「湧出量」を加えた3つの柱によって構成されています。

■温泉の3要素
温泉の3要素
■温泉の規定
温泉の規定mg/kg
(温泉法)
療養泉の規定mg/kg
(1)温度 25度以上 25度以上
(2)成分 溶存物質成分(ガス成分を除く) 1,000以上 1,000以上
遊離炭酸(CO2) 250以上 1,000以上
リチウムイオン(Li+) 1以上
ストロンチウムイオン(Sr2+) 10以上
バリウムイオン(Ba2+) 5以上
銅イオン(Cu2+) 1以上
総鉄イオン(Fe2++Fe3+) 10以上 20以上
マンガンイオン(Mn2+) 10以上
アルミニウムイオン(Al3+) 100以上
水素イオン(H+) 1以上 1以上
臭素イオン(Br-) 5以上
ヨウ素イオン(I-) 1以上
フッ素イオン(F-) 2以上
ヒドロヒ酸イオン(HAsO42-) 1.3以上
メタ亜ヒ酸(HasO2) 1以上
総硫黄(S)
(総硫化水素+チオ硫酸に対応するもの)
1以上 2以上
メタホウ酸(HBO2として) 5以上
メタケイ酸(H2SiO3として) 50以上
炭酸水素ナトリウム(NaHCO3) 340以上
ラドン(Rn) 20×10-10(キュリー単位)以上
(5.5マッヘ以上)
30×10-10(キュリー単位)以上
(8.25マッヘ以上)
ラジウム塩(Raとして) 1億分の1(10-8)mg以上 1千万分の1(10-7)mg以上
温泉開発調査と物理探査

温泉賦存状況のうち、熱源の存在や地温上昇率等、泉温にかかわる熱的環境については、掘削実績等の既存資料から評価・判定し、断裂系の存否、地質構造、透水性の優劣等、湧出量にかかわる項目については、物理探査により評価・判定することになります。

■探査手法と適用範囲
断裂系の検出 広域的な地質構造の把握 透水性の評価 利用するパラメータ
(1)自然放射能探査 ガンマー線
(2)比抵抗二次元探査 比抵抗
(3)垂直電気探査
(4)電磁探査CSAMT法

上記4種の探査法のうち、(1)自然放射能探査は自然界の放射線を測定して亀裂卓越部を検出するのに対し、(2)〜(4)は比抵抗という地質ごとに特有な電気的性質から地下地質構造を知ることができます。

温泉の賦存状況
土壌地下水汚染図

調査結果例

結果例 掘削候補地点における推定地質状況と予想地温

■結果図例(予想地温)
結果図例(予想地温)

※図をクリックすると拡大図が表示されます。