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放射能探査

自然放射能探査

【原 理】

自然放射能探査は、岩石鉱物中に含まれる放射性同位元素から放出されるガンマー線を検出し、その強度(単位時間あたりの放射線の数)やエネルギーを測定します。
ガンマー線強度は、岩石鉱物の種類によって変化します。また、ガンマー線は岩石鉱物中に発達する亀裂を通じて移動するため、断層・破砕帯(地質構造的弱線部)やその周辺では放射能強度が上昇することが知られています。
測定したガンマー線強度の分布状況から、地質境界や断層・破砕帯の存在を明らかにします。解析結果例を図2に示しました。

【測定方法】

測定はNaIシンチレーション検出器を測点の地表面に置いた状態で数分間連続的に行います。シンチレーション検出器は下図のような構造をしたもので、放射線がシンチレータ(蛍光物質)に当たると蛍光を発します。この蛍光を光電子倍増管で増幅し電気信号に変換します。

■図1 シンチレーション検出器の構造
図1 シンチレーション検出器の構造
【特徴・適用限界】

本来はウラン鉱床など放射性鉱物の探査に用いられましたが、最近では地下水・温泉開発・土木建設・地震防災等の目的で、断層・破砕帯の検出などに利用することが多いです。
地表面におけるガンマー線強度を求めるので、深度的な把握はできません。

■図2 自然放射能探査 解析結果例
図2 自然放射能探査 解析結果例