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熱赤外線探査(熱赤外線映像法)

【原 理】

吹付法面を対象として熱赤外線装置による撮影を行いますと、吹付背面の状態によって表面の温度状態が異なっている箇所が把握できます。一般的に空洞が存在する場合、空気の体積熱容量は地盤に比べて非常に小さいため、空洞部の吹付表面は外気や太陽エネルギーの付加に対して敏感に反応し、温まりやすく冷めやすい性質となっています。この性質を利用し、吹付背面状況を推察します。

■熱赤外線探査 測定概念図
熱赤外線探査 測定概念図
■熱赤外線探査 測定一覧
吹付背面状態 測定時間帯 2時刻の温度差
深夜または早朝 日中
空洞部 低温 特に高温 特に大きい
土砂部 低温 高温 大きい
湿潤部 低温 特に低温 特に小さい
健全部 高温 やや低温 小さい
【測定方法】

低温になる早朝と高温になる日中の温度差を把握するため、2時刻の熱赤外線画像の撮影を行います。調査対象範囲が広い場合、吹付法面に対する離隔距離によって撮影範囲が制限されることから、撮影地点を法面からできるだけ遠距離に設置し、複数に分割して撮影を行います。

【特徴・適用限界】

雨天時に調査することはできません。また、湧水部や植生、モルタル厚の不均一などは、誤認要因として留意する必要があります。
空洞の面的分布に対しては非破壊で効率よく判別できますが、空洞深度の把握についてはコア抜きやボーリング調査等を併用する必要があります。

【調査事例】
■熱赤外線探査 探査事例
熱赤外線探査 探査事例 熱赤外線探査 探査事例
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